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データベーススペシャリスト平成26年春期 午前Ⅱ 問19
問19
分散データベースシステムの目標の一つである"移動に対する透過性"の説明として,適切なものはどれか。
- 運用の都合や性能向上の目的で,表の格納サイトが変更されても,利用者にこの変更を意識させないで利用可能にする機能のことである。
- データベースが通信網を介し物理的に分散配置されていても,利用者にこの分散状況を意識させないで利用可能にする機能のことである。
- 一つの表が複数のサイトに重複して格納されていても,利用者にこれを意識させないで利用可能にする機能のことである。
- 一つの表が複数のサイトに分割して格納されていても,利用者にこれを意識させないで利用可能にする機能のことである。
- [出題歴]
- データベース H15春期 問38
- データベース H28春期 問18
分類
テクノロジ系 » データベース » データベース応用
正解
ア
解説
分散データベースシステムは、地理的に離れた場所にある複数のデータベースを論理的にまとめて1つのデータベースとしてアクセスできるようにしたものです。分散データベースを利用する際に、データベースが複数の場所に離れていることを意識せずに利用するために求められる性質を「透過性」といい、次の6種類があります。
- 位置に対する透過性(location transparency)
- 利用者はそれが配置されている位置を意識せずにデータベースを利用できること
- 移動に対する透過性(migration transparency)
- データの格納サイトが変更されても、利用者のアプリケーションや操作方法に影響がないこと
- 分割に対する透過性(fragmentation transparency)
- 一つの表が複数のサイトに分割されて格納されていても、利用者はそれを意識せずに利用できること
- 複製に対する透過性(replication transparency)
- 同一のデータが複数のサイトに格納されていても、利用者はそれを意識せずに利用できること
- 障害に対する透過性(failure transparency)
- あるサイトで障害が発生しても、利用者はそれを意識することなく利用できること
- データモデルに対する透過性(data model transparency)
- 各サイトのDBMSが扱うデータモデルが異なっていても、利用者はそれを意識することなく利用できること
- 正しい。移動に対する透過性の説明です。
- 位置に対する透過性の説明です。
- 複製に対する透過性の説明です。
- 分割に対する透過性の説明です。