平成23年特別試験問題 午前Ⅰ 問6
問6解説へ
OSのスケジューリング方式に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 処理時間順方式では,既に消費したCPU時間の長いジョブに高い優先度を与える。
- 到着順方式では,ラウンドロビン方式に比べて特に処理時間の短いジョブの応答時間が短くなる。
- 優先度順方式では,一部のジョブの応答時間が極端に長くなることがある。
- ラウンドロビン方式では,ジョブに割り当てるCPU時間(タイムクウォンタム)を短くするほど,到着順方式に近づく。
正解 ウ問題へ
分野:テクノロジ系
中分類:ソフトウェア
小分類:オペレーティングシステム
中分類:ソフトウェア
小分類:オペレーティングシステム
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解説
- 処理時間順方式は、処理時間の短いジョブに対して高い優先度を与え、最初に実行する方式です。
- ラウンドロビン方式では、実行可能待ち行列に並んだジョブに対して一定時間のCPU使用権を順番に与えていきます。このため処理時間の短いジョブは、先に実行可能待ち行列に並んでいたジョブよりも早く終了する可能性があります。一方、到着順方式では、実行可能待ち行列の最後でほかのジョブの終了を待ってから実行をします。
つまり到着順方式では、ラウンドロビン方式に比べて特に処理時間の短いジョブの応答時間が長くなります。 - 正しい。優先度の低いジョブにはCPU使用権が与えられにくく、なかなか実行できないという状態が発生します。
- ラウンドロビン方式は、実行可能状態になった順番(到着順)で、ジョブに一定時間のCPU使用権を割り当てていきます。つまりタイムクウォンタムを長くするほど到着順方式に近づいていき、タイムクウォンタムを無限に長くすれば到着順方式と全く同じになります。
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