令和6年秋期試験問題 午前Ⅱ 問18

データウェアハウスのメタデータに関する記述のうち,データリネージはどれか。

  • 誰がどのデータを見てよいかを示す情報であり,適切なアクセス制御を目的として設定される。
  • データが誰によって作られ管理されているかを示す情報であり,データ構造やデータ辞書を見ても意味が分からないときの問合せ先を表す。
  • データがどこから発生し,どのような変換及び加工を経て,現在の形になったかを示す情報であり,データの生成源の特定又は障害時の影響調査に利用できる。
  • データ構造がどのように定義されているかを示す情報であり,Webサイトなどに公開して検索できるようにする。
正解 問題へ
分野 :テクノロジ系
中分類:データベース
小分類:データベース応用
解説
データリネージとは、データの発生から、これまでの変換、加工に関する一連の情報を指します。データリネージの情報を利用することで、データウェアハウスに格納されているデータの生成、加工、変換、編集情報等を遡って追跡することが可能になります。データリネージを活用することでデータ生成源の特定や、障害時の影響調査に活用できることのほか、大規模なデータベースの更新や新規作成時に参照することにより、データ作成の効率化や、データ漏えいの防止等に役立つことが期待されています。

リネージ(lineage)は「系統」や「血統」を意味する言葉ですが、データの系譜という意味で使われています。
  • アクセス権限に関する記述です。データリネージにはアクセス権を制御するような情報は含まれません。
  • データ管理者情報に関する記述です。データリネージから誰によってデータが作られたかを追跡できる可能性はありますが、データに関する問合せ先を表すわけではありません。
  • 正しい。データリネージは、データの出発点から変換・加工の過程を追跡し、データの変遷を明確にする情報です。データリネージの情報を参照することで、その障害がどのデータを更新・加工等を行った時に発生したかといった、障害の原因の洗い出しに活用することもできます。
  • データカタログやデータディクショナリに関する記述です。データ構造の定義情報はデータリネージに含まれません。また一般的に、データリネージはWebサイト等に公開し、検索できるようにするものではありません。

Pagetop