令和2年秋期試験問題 午前Ⅱ 問23
問23解説へ
HA(High Availability)クラスタリングにおいて,本番系サーバのハートビート信号が一定時間にわたって待機系サーバに届かなかった場合に行われるフェールオーバー処理の順序として,適切なものはどれか。
〔フェールオーバー処理ステップ〕
〔フェールオーバー処理ステップ〕
- 待機系サーバは,本番系サーバのディスクハートビートのログ(書込みログ)をチェックし,ネットワークに負荷が掛かってハートビート信号が届かなかったのかを確認する。
- 待機系サーバは,本番系サーバの論理ドライブの専有権を奪い,ロックを掛ける。
- 本番系サーバと待機系サーバが接続しているスイッチに対して,待機系サーバから,接続しているネットワークが正常かどうかを確認する。
- 本番系サーバは,OSに対してシャットダウン要求を発行し,自ら強制シャットダウンを行う。
- (1),(2),(3),(4)
- (2),(3),(1),(4)
- (3),(1),(2),(4)
- (3),(2),(1),(4)
正解 ウ問題へ
分野:テクノロジ系
中分類:システム構成要素
小分類:システムの構成
中分類:システム構成要素
小分類:システムの構成
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解説
フェールオーバー(Fail Over)とは、本番系システムで障害が発生したときに自動的に待機系システムへの切替えを行うことで、実行中の処理を継ぎ目なく続行する技術、またはそれを実現するシステム構成です。フェールオーバーのクラスタシステムでは、本番系からのハートビートパケット、若しくは待機系から本番系へのヘルスチェックを常時発信しており本番系サーバの障害発生を自動検知できるようになっています。
ハートビートパケットを一定時間受信できなかった待機系サーバは、本番系サーバに障害が発生した可能性が疑います。しかし単にハートビートが届かないだけでは本番系の障害とは断定できません。このため切り替えを行うのは本番系サーバの障害を確認した後になります。
まずハートビートは発信されているが、ネットワーク障害によって受信できていない可能性を探ります。これが(3)のステップです。そしてネットワーク障害ではないと確認できたら、今度は本番系からハートビートが発信されているかどうかを確認します。これが(1)のステップです。発信されたかどうかは本番系が出力したログを見ればわかります。ここで、もしハートビートの発信ログがある時点から途絶えていれば本番系サーバに障害が発生したと判断できます。
(2)と(4)は切り替え作業です。シームレスな切り替えのためには、本番系で使用していたディスクを待機系が引き継いだ後に本番系を停止しなければなりません。この点を考慮すると(2)→(4)の順序が妥当と判断できます。
したがって正しい順序は「(3)→(1)→(2)→(4)」です。
ハートビートパケットを一定時間受信できなかった待機系サーバは、本番系サーバに障害が発生した可能性が疑います。しかし単にハートビートが届かないだけでは本番系の障害とは断定できません。このため切り替えを行うのは本番系サーバの障害を確認した後になります。
まずハートビートは発信されているが、ネットワーク障害によって受信できていない可能性を探ります。これが(3)のステップです。そしてネットワーク障害ではないと確認できたら、今度は本番系からハートビートが発信されているかどうかを確認します。これが(1)のステップです。発信されたかどうかは本番系が出力したログを見ればわかります。ここで、もしハートビートの発信ログがある時点から途絶えていれば本番系サーバに障害が発生したと判断できます。
(2)と(4)は切り替え作業です。シームレスな切り替えのためには、本番系で使用していたディスクを待機系が引き継いだ後に本番系を停止しなければなりません。この点を考慮すると(2)→(4)の順序が妥当と判断できます。
したがって正しい順序は「(3)→(1)→(2)→(4)」です。
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